e-Sportsの素晴らしさは”ゲームプレイヤーではない一般層”にも理解されるのか?ー最高のEVO2017を振り返って

e-Sportsの素晴らしさが詰まったEVO2017

こんばんは、下手の横好き格ゲーマーの神山です。

EVO、ときど氏の優勝で泣きました。ストリートファイターシリーズはプレイ経験がほぼ無いのですが、そんなことは全く関係ないのです。悲願の晴れ舞台、戦友との絆、勝利の興奮、最高のヒューマンドラマを見せてくれました。
機械のような正確無比なプレイングで決勝ラウンドまで無敗で勝ち上がったPunk氏、対するはルーザーズから必死の思いで登って来た東大卒ゲーマーときど氏。死闘の末破れたPunk氏は、これまでの印象とは違う悔し涙を流します。そして、優勝したときど氏はヒーローインタビューで「自分が勝てたのは一緒に戦ってきた”友達”がいたから」とマゴ氏の名前を挙げ、会場は再び熱気に包まれます。感動しました…!

そもそも”EVO”とは?

配信を見ているだけでもこの盛り上がりですから、現場の熱量というのは半端ないだろうと思います。
それはそうと、この記事を見ている方の中にはEVOが何か分からないという方も多いと思うので、軽くご紹介します。

Evo 2017 Championship Series-http://evo.shoryuken.com/
EVOとは、1995年よりアメリカで開催されている、アメリカ最大級の格闘ゲーム大会のことである。大会が始まった1995年はニューヨークにて行われた。使用タイトルはスーパーストリートファイターII Turboで、参加者はわずか40人ほどだったという。その後会場をラスベガスに移すと共に参加者数が倍々ゲームのように増えていき、2009年には1,000人を、そして2010年のスパIV部門では1,800人を突破、名実共に世界クラスの大会と位置づけられるまでに成長している。

と、ざっくり言えば、非常に多い参加者人数を誇る格闘ゲームの大会です。
ときど氏の優勝は数多くのメディアで記事になり、Twitterのトレンドにも名前が挙がるほどでした。

なぜ「ときど優勝」で格ゲーマーは泣いたのか 東大卒プロゲーマーの情熱と“友情、努力、勝利” (1/3)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1707/21/news098.html

ちなみに僕が読んだ中で一番良かったと思った記事はこちら。
ライターの方の格闘ゲームに対する愛情の深さ、文章に宿る魂に心震えました。

なお、e-Sportsの定義には諸説ありますが、一般社団法人 日本eスポーツ協会によると『広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称』とされています。

15年前”ゲーム”というだけで否定される時代があった

一方において、日本国内において、とまでは言いませんが、少なくとも私の周辺においては未だにゲームの文化的地位が低いように思います。「ゲームは暇潰し」「ゲームをやる時間があったら◯◯をしろ」といった論調は徐々に少なくなって来たものの、今日においても『面接の時に”趣味はゲーム”と言ってはいけない」という講習がまかり通るほどです。

趣味欄をゲームと書く!人事はどう評価する?

面接で趣味をゲームと答える時の適切な伝え方

今から15年前、ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)という本がベストセラーになったように、かつてゲームそのものが悪であると信じられた時代がありました。非科学的なデータも多く、結論ありきのエセ科学本がもてはやされた時代を経て、一定年齢以上の層では未だにゲーム自体が悪いものという認識を持たれる方がいらっしゃるのかも知れません。

ゲームという比較的新しい文化はマスメディアの格好の標的だった時代があったので(オタク批判の背景もありました)、残念ながらこれらがゲームを遊ぶ人間を応援する層の少なさの一因になっているものと思います。

一度でも”熱に飲まれたことのある人”は否定側には回らないはず

2017年現在、さすがに”ゲーム脳”を信じている人はいないと思いますが、なんとなく悪いものというイメージを拭い切れぬまま忌避すべきものと認識してしまう人も少なからず存在するだろうと思います。
ここでは賞金問題等の法整備の話には触れませんし、e-Sports自体の意義のような話もしませんが、「なんとなく得体の知れないものだから」という理由だけで否定すべきでない事は強く申し上げておきます。

ちなみに僕は高校生の頃にGuilty Gearシリーズを遊ぶようになって、ゲームセンターに通いつめた時期もありました。当時も別段強くはなかったのですが、一緒に遊ぶ友達がいたこと、練習の成果が勝ちに繋がったこと、ゲームを通じて新しいコミュニティと繋がったこと、それぞれ良い思い出として残っています。
あの頃はまだ闘劇という日本国内の大きな大会があって、知り合いが予選で頑張っているのを応援したり、有名プレイヤー同士の戦いを見て研究したり、そんな事をして過ごしました。

当時は剣道部としての部活動やお遊びのバンド活動、現在の仕事の基盤となるPCでの音楽制作など色々なことをやっていましたが、ゲーセン通いだって青春の1ページであることに変わりはありません。

そして、一度でもゲームにハマったり、こうした思い出がある方は、少なくともゲーム自体を否定することがないように思います。少なくとも、私の周りでゲームを否定するのは、いつだってゲームをしない人間でした。

本当に言いたかったのは「趣味に貴賤はない」ということ

いろいろ書いてしまったけど、今回言いたかったことはこれです。

僕は小中学校とサッカー部だった経験もあるのでW杯も楽しく観ていますし、未だに全日本剣道選手権大会を見たりもします。野球は疎いですが、甲子園で高校生が頑張っている姿を見ると胸を打たれます。
それと同じように、格闘ゲームの大会を楽しんでいます。

身体が衰えた今、試合で何十分も走り続けるのは100%不可能です。剣道に至っては道具を引っ張り出すのも億劫ですが、格闘ゲームは未だに細々と続いています。身体的な制約がなく、親切なチュートリアルによって復帰&新規参入も容易ーーーそう考えると、どちらかと言えばゲームの方が生涯続く趣味になるような気さえして来ます。

余談ですが、つい先日e-Sports取材の案件でOverwatchの大会にプレス参加をしました。タイトル自体詳しくなくても「チームで頑張っている人たちの本気のぶつかり合い」は観ていて心揺さぶられるもの。
そういう意味では、僕にとってのあの場所の熱気は、昔先輩に連れて行ってもらった東京ドームでの野球観戦の熱気と似ている印象を受けました。

せっかくですから、これまで興味がなかった方も、是非一度大会配信を観てみたり、実際にプレイしてみて、同じ熱量を浴びてみませんか。面白いと思うことが出来れば儲けものですし、そうでなくても「得体の知れなさ」は少し軽減出来るかなと思います。

そして、いつの日かゲームが良き趣味として認知される日が来る事を願って止みません。