中華系ショッピングアプリ”Wish”について
最近一部で話題のショッピングアプリ「Wish」。中国などの卸業者と直接取引が出来るというアプリで、相場より安価に様々なモノが手に入るという仕組みのサービスです。アプリを利用したカジュアルな個人輸入とも言うべきでしょうか。
Wish Inc.がリリースしているショッピングアプリはいくつかありますが、試しに「Wish」「Geek」「Home」の3つをインストールしてみました。しばらく眺めてみたところ、同じ商品が複数アプリに渡って掲載されているケースが多かったため、基本はWishだけでも事足りると思います。
説明文も、日本語として破綻しているかどうかギリギリのレベルの怪しげな文章。
明らかに怪しい商品たち
また、商品も完全に怪しいモノが多く、例えばこれ。
ストリートファイターが遊べる(らしい)PSVITAそっくりのゲーム機です。
他にも偽ファミコン、音響機材なども取り扱いがあります。国内で取り扱いのある製品も確かにあって、例えばドンキホーテで3,980円で売っていたGo Proのパクリカメラは「Geek」では1,700円でした。
このあたりもなかなかですね。長いこと音楽をやっていますが、今時は3000円台でコンデンサーマイク、スタンド、ポップガードのセットが手に入るようです。これを買うならBehringerの方がまだマシという気もしますが、パッと見のインパクトがあります。
また、ドンキホーテなどで3980円で販売しているGoProのパクリカメラなども、1500〜2000円の相場でやり取りされています。国内に入って来ているものも、当然いくつか掲載はあるようです。
このように怪しさ満点ではありますが、暇潰しに眺めるにはもってこいで、物は試しと時計をひとつ買ってみました。お値段なんと101円也。DAISOよりも安いです。ただし送料は商品ごとに別途掛かるため、注意が必要です。
支払いについて
クレジットカードとPayPalが選択可能です。さすがにクレジットカード情報は登録したくないので、今回限りのPayPalで決済しています(Applepayにも対応しています)。
無事に(ボロい)商品が届きました
待つこと3週間。無事にモノが届きましたので所感を述べます。
香港から届いたようです。梱包は極めてシンプルで、中身も最低限の緩衝材と商品のみ。納品書の類もありません。
既に商品は届いているが、アプリ側では「26日に届くから待っててね!」という表記のまま。追跡も雑。
肝心の商品ですが、一言で言えば「写真と違う!」です。もともと高級感のあるものが来るとは思っていなかった(というか届いただけなかなか凄い)のですが、だいぶボロいのが来たなという印象です。
ちゃちな作りに汚れた包装、正直これを店頭で見たら買わないと思います。
モノによってはきちんとした商品が届く可能性もありますが、恐らくこれ系のアプリでは「電池や電源で駆動するモノは買わない(危険性の問題)」のが正解な気がします。
まとめーやはりモノには適正価格がある
買い物でストレス解消するタイプの人は多いと思います。そういう方にとっては「買った!」という瞬間のカタルシスが重要で、その後に来るモノに対しては意外と執着が無い場合も多い気がします。
このアプリはまさにそういった需要を満たしていて、ユーザーは「相場より安い値段でモノを買った!」という充足感を一時的に得て、忘れた頃に雑な商品が届いて「安かったし良いか…。」となる形です。
マトモな商品もいくつかあるとは思いますが、そういったものは総じてそれなりの適正価格なので、ストレス解消の買い物エンジョイアプリと割り切るのが良いような気はしています。
昔から安物買いの銭失いと言いまして、モノには適正な価格があるというのが真理です。完璧を求めるなら避けるべきアプリですが、ちょっとしたスリルや充足感を得たい方にとっては意外と面白いかも知れません。