【Ludum Dare編集後記】結果発表と音楽について考えたこと


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Ludum Dare編集後記

世界中から3000作品ものゲームが集まったLudum Dare #32
年々激化する競争の中、今年もいよいよドキドキの結果発表の時期がやって来ましたよ。

Ludum Dareとは?我々がどんなゲームを作ったのか?その辺りは下記の記事を参照して下さい。
2分ほどで読めると思います。

時間制限ありのゲームコンテスト!LUDUM DARE #32に参加しました
http://blog.nine-gates.com/?p=719

いよいよ結果発表!

それでは、まずは気になる結果発表から!

スクリーンショット 2015-05-12 23.51.27Kodama Frai echoes : http://ludumdare.com/compo/ludum-dare-32/?action=preview&uid=25923

今回はJAM部門で参加したため約1400作品中での順位ですが、まずは総合84位
Audio部門4位、Mood部門8位と音と雰囲気に関しては他と比較して高い評価を頂く事が出来ました。

ゲームデザインに関する部分はgeekdrumsが記事にしてくれているので、私はごく簡単に「音楽と演出」について書いてみます。

 

短時間の開発の中でも、世界観を感じるゲームを作りたい

(いきなり音楽の話ではありませんが)
これは別に「ゲーム性」「世界観」どちらが大切か?という話をしたい訳ではありません。
ただ、GGJ等で制作された作品にはストーリー性や世界観が希薄なモノが多いとは常々感じていました。

「うるせえよ、短時間で動くモノを作るのがそもそも大変なんだよ!」とプログラマ各位から石とか生卵とか色々なモノを投げ付けられそうですが、ゲームが動く条件に必須でない「設定」などは時間の都合上どうしても後回しにされがちなのは事実でしょう。

だから今回はきちんと感情に起伏のあるゲームを作る事を目標にしました。
ただし、短時間で世界観やシナリオを考える術を私は持ちませんので、最初はざっくりとしたイメージをメンバーと共有し(ようとし)ました。

それがこれ。

なんかごめん。これを清書するとこうなります。

スクリーンショット 2015-05-13 1.13.06
舞台: 渋谷(作業していたのが渋谷だったから)
キャラクター:宇宙人?人間ではない何か(グラフィッカーの菅原さん、人外が得意そうだったから)

概要説明:
1.渋谷に不時着した独りぼっちの宇宙人。超さみしい。
2.渋谷の喧噪(人間の話し声や車の走行音、ビル風の音)の中から微かに仲間と思しき声を聴き取る。
3.だけどまだ仲間かどうか分からない、呼び掛けに対して何度も応える
4.同じ声が何度も返って来る事で仲間と認識、居場所を伝えるために呼び掛けに応える
5.無事に出会う!なんか良く分かんないけど背景とかもキラキラする!
6.(クリア後)仲間の声を聴く為に人間の声を掻き消し、車の音を掻き消した。花に溢れた渋谷に最後に残ったのは2匹のなんか良く分かんないキラキラした世界。

起承転結にも満たない一辺倒な流れですが、ゼロスタートよりマシでしょう。
話の内容はともかく、不安なキャラクターが希望を見出して、最後はハッピーという流れが大事です。

ちなみに6.に関して、結局あの宇宙人の声こそがAn Unconventional Weapon(今回のLDJAMのテーマ)であり、最終的に2匹は幸せになったけど渋谷は完全に崩壊したってオチにしたかったんですよね…設定が詰め切れてないのでお蔵入りなんですけど上手く表現したかったなぁ。

キャラクターの感情とリンクした音楽を作る仕組み

まぁ、細かい話は良いんです。制作に取り掛かります。
読後感をより良いモノにするために、取りあえずは適当に壮大な感じにしておきましょう。

この曲は大きく分けて3つのセクションに分かれています。

A. 0:00〜0:57 弦楽器中心で、不安や恐怖心を煽る
B.0:57〜1:36 和音が変化し、少し希望的な感じに
C.1:36〜2:19 感動の出会い(?)

それぞれストーリーの起伏と同じ「不安」→「希望」→「幸せ」を端的に表しています。
この感情は、もちろんこのアンニュイな表情のゲーム中キャラクタのもの。
スクリーンショット 2015-05-13 0.27.42
ADX 2LEを用いてブロック再生を行うため、どの小節終わりからでも次セクションにジャンプ出来るような作りになっています。本当はシーンごとにもう少し細分化されていて、その図がこちら。

スクリーンショット 2015-05-13 2.19.20
LAYER:シーンが切り替わったタイミングで再生がスタートするトラック
AUF:アウフタクト(弱起)の事で遷移時のみ再生されるトラック
HEAD:遷移後の初回にのみ再生されるトラック

一小節ずつ間を開けているのは、リバーブのテール部分だけを書き出す必要があったから。
テール部分だけを遷移時の頭に再生する事によって、ブロック再生時の不自然な残響感をなくしています(これがなかなか面倒だったので、もっと良い方法がないかなーと模索してます)。

時間の都合上一度もテストプレイをしていないので甘い部分はありますが、概ねスムーズに繋がっているはずです。
ちなみに、こんなに簡単な曲なのに構成ファイルは以下の通り。

スクリーンショット 2015-05-13 2.00.14こうして小節単位で音楽を遷移する事で、ゲームの進行と共に変化するキャラクターの心情表現を演出しています。同時にグラフィックも華やかに変化して行きます。

3.効果音と音楽のボリューム差で現実からの脱却感を演出

スクリーンショット 2015-05-14 21.22.35
続いてはSEです。見ての通りです。
作中では「人間の話し声」「車の走行音」「ビル風の音」がそれぞれシーンが切り替わるごとに1トラックずつ消えて行きます。
SEとBGMの比率が徐々にBGM寄りになっていくデザインで、これは現実的な世界から幻想的な世界への移り変わりを表現しようと試みた結果です。

宇宙人の声に関しては、見学に来ただけだった筈の@takahiro930に喋って貰っています。
また、今回はチームメンバーに後輩の@Kensho_Andoがいたので、素材探しと編集をやって貰いました。

ラストシーンの歌のようなフレーズは、予め打ち込んだMIDIをそれっぽく歌っていて、完全に人力。
余談ですがCUBASEのピッチシフトアルゴリズムは用途に合わせて複数パターンから選択する事が可能で、それぞれ音質に大きな差が出ます。必ずプレビューしてから処理を実行する事を心掛けましょう。

まとめ

こんな風にして、シーンごとに切り替わる音楽と効果音が出来上がりました。
@sssuuuggg画伯による徐々に花が咲いて行くグラフィックとリンクするように進行する楽曲によって、短時間ながらゲーム全体の雰囲気もある程度演出出来たかなと。プリミティブな世界観と仕掛けですが、その結果がMoodの評価に繋がっていたら良いなぁと思います。

あと、Ludum Dareってコメントが優しい。レスポンスがあると超嬉しい。
次回も時間さえ合えば参加してみようかと思います。

以上、簡単ではありますが音楽について考えた事を書いてみました。それではまた。

Ludum Dare official WEB:http://ludumdare.com/compo/
Kodama - Frail Echoes:http://ludumdare.com/compo/ludum-dare-32/?action=preview&uid=25923
LudumDare32にて Kodama - frail echoes がAudio部門(Jam)4位入賞! by.@geekdrums:http://voxquest.tumblr.com/post/118783311214/ludumdare32-kodama-frail-echoes